ビデオデッキを家で購入したのは私が10歳で小学5年生の時だった。学校から帰ると買ったばかりで新品のビデオデッキが洋間に置いてあり、ものすごくうれしかったのを覚えている。そして初めてビデオテープに録画した番組がサザEさんだ。ビデオが家にやってくる前は、見られないテレビ番組があるとカセットテープに音声を録音していた。これは家族に録音をお願いするわけだが、録音するにも大変だった。
カセットデッキをテレビの近くに置いて、番組が始まると同時に録画ボタンを押すのだ。カセットデッキで録音すると雑音も全部入ってしまうので、録画ボタンを押した後は声を出さないように静かにしていなければならないのだ。ちょっと笑ったりしてもその声でテレビで話している声は消されて聞き取れなくなってしまうのだ。今はビデオやDVDで録画することは当たり前の時代だが、当時は音声だけでもその日に見られなかったドラマの内容が知ることが出来てうれしかったのだ。逆に今は、音声だけ聞いても物足りなさを感じてしまうのだろう。
今は当たり前になっているけれど、見たい番組があっても予約しておけば見たい時にゆっくり見ることが出来るなんて、当時はほんと夢のようだったのだ。学校ではしばらくの間はビデオの話で盛り上がり、自分の録画した番組で見ていないものがあれば友達同士で貸し借りもした。もし、昔の人が知ることが出来たらきっと驚くだろうと思う。私の小さいころも当たり前だったことが、今では若い人たちに驚かれることが多い。すごい時代になったものだ。